風立ちぬ
昨日、ついに「風立ちぬ」を見た。
始まる前、座席ですごくわくわくした。
こんな風に見たいものを見られる時間があるって、とても幸せだ。昔はわからなかったけど、今はわかる。
素敵な映画だった。
何かに夢中になることとか、真から人を好きになることとか、
一生のうちにそういう経験を、しながら生きていきたいと思う。
これからもし出会う子どもたちがいるとしたら、そんなことを
伝えていきたいと思った。
そしてろくろちゃんも、恋をするのだろうか。そのとき私は
どんな風に後押しできるのだろうかと思った。
小説のような、とてもすてきな映画。
見た直後の感動が、時間がたつにつれ薄れてしまうのが少し切ない。最近昔みたいに感動や感激が続かなくなった気がする…。
映画は堀越二郎という実在の人物と堀辰夫の「風立ちぬ」が混ざった話になっているようだが、「風立ちぬ」って何回か原作を読もうとして挫折している。すごく言葉がきれいな話だと何かで読んで、トライしたんだったと思った。
役者の杏と外国の方が日本文学を解説する番組で紹介されていた。杏てたくさん本を読んでいてかっこいいと思う。次の朝ドラのヒロインらしいから、見てみたい。
もう一度挑戦しようかな「風立ちぬ」。そしてヒロインの名前のもとになった「菜穂子」。美しい日本語をきちんと読みこなせる大人になりたい。なれるだろうか。最近活字を読む自由時間は少ない。
いとしいろくろちゃんとの時間も大事だ。
追記;
映画ですごく好きだと思ったのは主人公。まじめで毅然としていて、博学で信念がある、熱さもある。なのに、たんたんとしている。こういう人、本当にいるのかなって思うほど。自分が感情の起伏が激しいので、よけいにそう感じてしまう。そういう人や物語にひかれる、というか興味深い。(好きになる、という意味ではなく)
同じように、村上春樹の小説の主人公の僕、なんかも淡々としていて、芯があって、そこに引き込まれる。私はだから、好きなのだけど。日本人はみな宮崎アニメも春樹の小説も好きだけど、私だけでなく、みんなもそういう感覚をもつのだろうか。